紹介
ベトナム系アメリカ文化が注目を集めています!
世界で注目を集めるベトナム系文化を歴史とともに案内!
2015年、森美術館で個展が開催された ディン・Q・レ、
16年度のピューリッツァー賞作家 ヴィエト・タン・ウェン、
18年ニュー・アカデミー文学賞の最終候補 キム・チュイ等。
本書では、リトルサイゴンを拠点に展開する
現代のベトナム系文化・文学を取り上げ、そこに描かれる
難民の「過去」と「現在」を、「小説」「映像芸術」
「グラフィックノベル」の視点から論じます。
「リトルサイゴン」とは……カリフォルニアをはじめ、
全米各地に展開するべトナム系アメリカ人コミュニティのこと。
少なくとも全米で20州、30以上の地域で形成されている。
目次
まえがき ベトナム系の「物語り」──難民の歴史と記憶
序 「リトルサイゴン」──難民社会から生まれる新たな文化
第1部 小説
第1章 自伝では語りきれないこと
──ラン・カオ(1961-)『モンキーブリッジ』、『蓮と嵐』
第2章 ベトナム系アメリカ文学の立ち位置(ポリティカル・
ポジション)と 戦略(ポリティクス)
──ヴェト・タン・ウェン(1971-)『シンパサイザー』
第2部 映像芸術
第3章 越境する「ベトナム」
──ヴェト・レ(1976-)、
太平洋横断的ヒップポップとクイアな難民表象
第4章 ホーチミンシティから世界へ
──ディン・Q・レ(1968-)、サン・アート、
21世紀の世界地図
第3部 グラフィックノベル
第5章 新たな絆、新たな地平、二世が描くベトナム系アメリカ
──GB・トラン(1976-)『ヴェトナメリカ』
第6章 「リトルサイゴン」を巡る国境横断的ナラティブ
──クレメン・バルー(1978-)『ヴェトキューの記憶』