紹介
先行する米国からの発信。
学校教育改革,ICT活用,生涯学習など,
今後の日本の教育を再考するために!
テクノロジを活用した学習がもたらす「新たな力」と,学校教育が担ってきた「欠かすことの出来ない貢献」とを,どううまく統合していけばよいのか。この避けられない課題に正面から切り込む。認知科学系の学習論を背景にした上で,教育を学校外に持ち出そうとするテクノロジという視座から,未来の学びのかたちを考える。
◆訳者一覧
稲垣 忠 (東北学院大学教養学部) 序論,1章,10章
亀井美穂子(椙山女学園大学文化情報学部)2章,3章,10章
小川真理子(椙山女学園大学文化情報学部)2章,3章
林 向達 (徳島文理大学) 4章,8章,10章
金子大輔 (北星学園大学経済学部) 5章
益川弘如 (静岡大学大学院教育学研究科)6章,10章
藤谷 哲 (目白大学人間学部) 7章
深見俊崇 (島根大学教育学部) 9章,10章
目次
1章 どのように教育は変わろうとしているのか
1 本書の構成
2章 テクノロジ推進派の意見
1 変化する世界
2 学習者を教育する能力の拡張
3 推進派の考える学校ビジョン
3章 テクノロジ懐疑派の意見
1 硬直化はなぜ起こるか?
2 なぜ教育改革は失敗するのか
3 学校におけるテクノロジ活用をはばむもの
4 まとめ:学校とテクノロジの矛盾
5 テクノロジ懐疑派の考える学校ビジョン
4章 アメリカにおける学校教育の発達
1 徒弟制から公教育制度へ
2 アメリカにおける公教育制度の確立
3 学校制度の進化
4 学校に対する要求はどのように変わったか
5 革命のサイクル
5章 新しい教育制度の芽ばえ
1 ホームスクーリング
2 職場での学習
3 遠隔教育
4 成人教育
5 ラーニングセンター
6 教育向けのテレビやビデオ
7 コンピュータを用いた学習用ソフト
8 技能資格
9 インターネットカフェ
10 生涯学び続けること
6章 教育における3つの時代の変化
1 責任:保護者から国家へ そして学習者自身や保護者へ
2 期待:社会的再生産から全員の成功へ そして個人の選択へ
3 内容:実用的スキルから学問的知識へ そして学び方の学習へ
4 方法:徒弟制から講義形式へ そして相互作用へ
5 評価:観察からペーパーテストへ そして状況に埋め込まれた評価へ
6 場所:家庭から学校へ そしてどんな場所でもへ
7 文化:大人文化から仲間文化へ そして年齢ミックス文化へ
8 関係性:個人的結びつきから権威者へ そしてコンピュータを介した相互作用へ
9 教育における重要な変化
7章 失われるもの,得られるもの
1 失われると思われること
2 得られると思われること
3 希望を実現しながら,危険を軽減する
8章 学校はどうすれば新たなテクノロジとつきあえるのか
1 パフォーマンスに基づく評価
2 新しいカリキュラム・デザイン
3 デジタル世界における公平さへの新しいアプローチ
9章 結局,何がいいたいのか?
1 子どもたちは,テクノロジから何を学んでいるか?
2 テクノロジは,子どもたちの「社会生活と学び」をどのように変えてきたのか?
3 私たちをどこに導こうとしているのか?
10章 テクノロジ世界のなかで教育を再考する
1 学ぶことの再考
2 モチベーションの再考
3 学ぶべきことの再考
4 キャリアの再考
5 学びと仕事の間での移行の再考
6 教育のリーダーシップの再考
7 教育における政府の役割の再考
8 私たちの将来ビジョン
座談会 テクノロジを日本の教育に生かすために