藤雪花さんの書評 2022/08/07
民博の企画展『焼き畑』を見てから、日本でかつて行われた焼き畑が、アジアやその他の地域でも行われていたこと、肥料を使わない循環型の農業や生き方が気になるように。
照葉樹林文化とはどこから始まり、稲作を加えるのかどうか、議論の様子も触れられる。言い負かされたら終わりなんだなと、相手の言葉をきちんと理解した上で、証拠を示しながら主張するのが大事なんだなと、そんな場面に立つことはまったくありませんが、思いました。
照葉樹林文化は、モチモチ好きからモチ種の開発、ナットウ、麹酒、飲茶、吊り壁、桑を食べない蚕、漆と竹細工、歌垣、山の神、同様の民話などで繋がる。森が広がる先に、その先へと、狩猟採取を続けていったんだなと想像は易い。
そして、地球の気候変動。
植物も温暖化で繁殖繁栄し、寒冷化で生存に厳しさを増す。
そこで、栄養繁殖だったイネが種子繁殖に切り替え、生存を図るようになり、人がイネに触れる機会が増え、稲作が始まった。
イネは肥料の追加がいらないのですね。
人も、生存を脅かす厳しい環境下におかれると、環境に耐え子孫を残すように体や生殖出産のかたちを変化をさせるのかなと、妄想が膨らむ。
それにしても、米にもちもちとそうでないものがあり、さらにパサパサのものがあるけれど、そのもっちりねとねとを好む人たちとそうでない人たちで分かれるから、作物としての品種改良がわかれていくって、面白い。
親から子へと好みも繋がる。
そういえば、麦でも、もち麦、好きだな。
ご飯に入れて炊いてます。
あえていうのならば。
本文中、中国貴州省南東部のミャオ族の村へ日本人初として著者先生が訪れたとき、大歓迎を受けて歌を唱われた折、日本人男子代表として、ぜひ適当にでも歌い返して欲しかった!!
ミャオ族女子の気合いの入りように怖じけ付きますが。
これだけが、本当に残念でした。。。
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