紹介
開催を返上・中止せよ!
「アンダーコントロール」などという安倍首相による世界に向けた虚偽発言、
裏金不正疑惑、抵抗するアスリートの排除、
野宿者排除・人権蹂躙、だるま式に膨れ上がる開催費用/まやかしの経済効果、
環境汚染、置き去りにされる福島復興・原発対策……
様々な問題が山積・噴出しているにもかかわらず、なぜ東京でオリンピックを開かねばならないのか?
政府・東京都・広告業界、それらと一体と化したマスメディアが、
これらの問題に目を耳を口を閉ざして歓迎ムードを醸成、反対の声を抑圧するなか、
2020東京オリンピック開催に対して、
スポーツ、科学、思想、哲学、社会学などの研究者・活動家ら16人による根源的な異議申し立て。
目次
●巻頭言
イメージとフレーム――五輪ファシズムを迎え撃つために
鵜飼 哲
●第Ⅰ部 科学者/科学論
私のオリンピック反対論――スポーツはもはやオリンピックを必要としない
池内 了
災害資本主義の只中での忘却への圧力――非常事態政治と平常性バイアス
塚原東吾
●第Ⅱ部 レガシー
先取りされた未来の憂鬱――東京二〇二〇年オリンピックとレガシープラン
阿部 潔
「リップサービス」としてのナショナリズム
石川義正
●第Ⅲ部 運動の継承
メガ・イヴェントはメディアの祝福をうけながら空転する
酒井隆史
貧富の戦争がはじまる――オリンピックとジェントリフィケーションをめぐって
原口 剛
オリンピックと生活の闘い
小川てつオ
反オリンピック
ジュールズ・ボイコフ(鈴木直文 訳)
祝賀資本主義に対抗する市民の力
鈴木直文
ありがとう、でももう結構――オリンピック協約の贈与と負債
フィル・コーエン(小美濃 彰・友常 勉 訳)
トラックの裏側――オリンピックの生政治とレガシー・ビジネス、そして効果研究
友常 勉
●第Ⅳ部 アスリート
競技場に闘技が入場するとき
小泉義之
アスリートたちの反オリンピック
山本敦久
なぜ僕がいまだにオリンピックを憎んでいるのか
テリエ・ハーコンセン(山本敦久 訳)
反東京オリンピック宣言――あとがきにかえて
小笠原博毅