目次
序 章
第1章 コムーネと広域秩序 ―12・13世紀ロンバルディア・ピエモンテの都市間仲裁制
はじめに
第1節 研究の現状と課題
第2節 12・13世紀のロンバルディアとピエモンテ
第3節 コムーネ間の合意形成
1.協定実現の手順
2.協定への参加者
第4節 ピエモンテ都市の相互関係 ―アレッサンドリアとヴェルチェッリの事例から
第5節 都市間仲裁制の原理とミラノの役割
第6節 都市コムーネ間仲裁制の限界と農村部の問題
章括
第2章 《準都市》共同体の形成と発展 ―カザーレ・モンフェッラートと在地紛争
はじめに
第1節 中世集落カザーレの形成と発展の概要
第2節 中世カザーレの共同体組織とその秩序形成・維持機能
第3節 村落間紛争と共同体形成 ―カザーレとパチリアーノの紛争
1.紛争の展開
2.地域と紛争の主体
第4節 中世農村部集落における紛争の担い手
章括
第3章 代官と代官区 ―14世紀ヴィスコンティ国家下のベルガモ
はじめに
第1節 ヴィスコンティ国家と地域をめぐる研究の現状と課題
第2節 ベルガモ農村・渓谷条例集に見るヴィスコンティ国家代官と代官区
第3節 代官と在地社会の現実
章括
第4章 党派とミクロ党派 ―14・15世紀ベルガモにおける在地的グェルフィとギベッリーニ
はじめに
第1節 党派の構造
第2節 党派と在地的同盟網の展開
第3節 上からの平和と下からの平和 ―ヴィスコンティ国家による党派掌握の試みと党派の自立的秩序形成
第4節 “si poterant accipere de iure”. 在地的紛争抑止と平和維持の地域的試み
章括
第5章 在地的党派と地域形成 ―14世紀のベルガモ領域アルメンノとイマーニャ渓谷
はじめに
第1節 中世アルメンノおよびイマーニャ渓谷における所有と支配
第2節 境界紛争とコムーネ・教区・小教区
第3節 党派と地域をめぐる在地的人的結合関係
章括
終章 結論と展望
附章 研究史概観 都市コムーネから地域国家へ:
移行の契機とその歴史的特質,そして国家の歴史の方法論
1.都市コムーネからの「移行」問題
2.中近世イタリア地域国家論
あとがき
主要参考文献
欧文要約
索引