目次
はじめに
第一章 出家と自己の探究…細田典明
――ブッダ最後の旅
はじめに
一 人生の目的と生活期
二 出家と遍歴
――『ブリハッド・アーラニヤカ・ウパニシャッド』に見る「出家」の表明
三 ブッダの出家と説法の旅
四 自己の探究と旅
第二章 聖書と旅…佐々木 啓
はじめに
一 旧約聖書と新約聖書
二 旧約聖書における旅
三 新約聖書における旅
四 聖書外典・偽典における旅
結論にかえて
第三章 イランの王さま、ヨーロッパへ行く…守川知子
一 ガージャール朝君主ナーセロッディーン・シャーとその時代
二 ナーセロッディーン・シャーの第一回ヨーロッパ旅行
三 イランの王さまの見たヨーロッパ
四 ヨーロッパの見た「ペルシアの王さま」
五 旅を終えて
第四章 郵便と旅行…山本文彦
――近世ドイツにおけるコミュニケーション革命
一 中世ヨーロッパの旅
二 「郵便の発見」
三 郵便路線の旅
四 時間・空間意識の変化
おわりに
第五章 万里の長城を見に行った日本人…武田雅哉
一 万里の長城は月から見えるの?
二 最初に長城を見た日本人?
三 長城を見に行った日本人
四 満洲国と長城
五 感傷の長城
六 長城以東の〈ユートピア〉
七 オトナリに行けば、まだまだ「見える」らしい?
八 日本人は長城を見たのか?
第六章 八重山に漂流した朝鮮人たち…橋 本 雄
――彼らはなぜ、どのようにして朝鮮へ送還されたのか?
はじめに
一 琉球列島への朝鮮人漂流民と済州島
二 一四七七年済州島人漂流民金非衣らの送還ルート
三 漂流民の見た琉球社会
四 済州島人漂流民はなぜ送還されたのか?
五 琉球―朝鮮間を往来する博多商人
おわりに
第七章 江戸時代漂流民と「安南国王」阮福映…吉開将人
――漂流記から読み解くベトナム史
はじめに
一 大乗丸漂流に関する諸史料
二 漂流から帰還まで
三 漂流記の記述と「安南」「国王」問題
四 「景興」年号
五 「景興」「安南」「国王」問題
六 宗主国清朝の文書史料
七 阮福映の黎朝正統観
八 漂流民と阮福映の外交
おわりに
第八章 国境を越える旅の社会学…樽本英樹
一 国際移民という「旅」
二 国際移民による社会の変容と「交流」
三 国際移民への対処
四 国際移民という「旅」と「交流」のこれから
おわりに
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