目次
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用語解説
はじめに
謝 辞
第Ⅰ部 方法篇
第1章 暴走族から現代演劇へ――体験としてのフィールドワーク
対象(者)との出会い
矯正施設における聞きとり調査/暴走族についての民族誌的調査/現代演劇のフィールドワーク
方法・技法の模索
「黒い報告書」から民族誌的リサーチへ/リサーチツールの開発
語り口の変化
混成ジャンルとしての民族誌/語り口と読者のタイプ/フィールドワーカーのスタンス
結論
第2章 他者との出会いと別れ――人間関係としてのフィールドワーク
アクセス
少年院――フォーマルな組織の場合
ツテをたどる/調査報告書のイメージ/フィールドワーカーの邪魔者性/交際範囲を拡げる/問題関心の推移と施設調査の限界
暴走族・右京連合――自然発生的な集団の場合
セイコとの出会い/初期のアクセスにおける失敗/エイジとの出会い/制度的関係とネットワーク的関係
まとめ
役割関係
インフォーマントとラポール
自己紹介と印象のマネジメント/友人としてのインフォーマント/師匠としてのインフォーマント/
参与観察
役割関係のタイプ
異人性とストレス
第三の視点
人間関係とストレス
オーバーラポールの問題/フィールド日記の効用
結論
第3章 「正しい答え」と「適切な問い」――問題構造化作業としてのフィールドワーク
問題解決から問題発見へ
暴走族――比較的順調に問題の構造化が進んだケース
少年院調査での思いつき(初発の問題関心)/ジャーナリスティックな本の功罪/リサーチクェスチョンの明確化/先行研究の検討と文献リストの効用/現場でリサーチクェスチョンを組み立てる/民族誌執筆と最終的な問題設定
現代演劇――大幅な「仕切直し」があったケース
敗因分析レポート/時間的余裕/仕切直し――問題設定の変更/初戦における敗退とリターンマッチ/調査対象に関する事前知識――現場についての土地勘 /理論と研究課題のマッチング
データと仮説の二面性
データの二面性
問題発見のための材料/フィールドワークにおける問題構造化/サーベイにおける問題構造化/仮説の二つの意味/広義の仮説と狭義の仮説/フィールドワークにおける仮説検証法的アプローチ/問題設定と仮説についての問い/
フィールドワークにおける問いと答えの対応
結論
第Ⅱ部 技法篇
第4章 フィールドノートをつける――「物書きモード」と複眼的視点
フィールドノーツとは何か?
フィールド@ノート@とフィールド@ノーツ@
RASHOMON
『羅生門』課題/学生のフィールドノーツ/佐藤のフィールドノーツ/未来の自分は他人
現場メモをとる
いつどこで書くか――現場メモと役割関係
目ざわりな現場メモ/警戒的反応への対応
何についてどのように書くか――現場メモと「物書きモード」
清書の意味とメモをとる状況/視覚的記憶と聴覚的記憶/物書きモード
フィールドノーツを清書する
いつどこで書くか――忘却とのたたかい
何についてどのように書くか
「フィールドワーク初日」のパニック/日付と時間――出来事と観察行為の基本的な文脈/フィールドノーツのストーリー性/フィールドノーツのストーリー性と民族誌の文脈性/ふたたび物書きモード――現場調査におけるさまざまなテクストと読者
結論
第5章 聞きとりをする――「面接」と「問わず語り」のあいだ
問わず語りに耳を傾ける――インフォーマル・インタビュー
暴走族取材における失敗――「面接」と「インタビュー」のあいだ
面接とネクタイ/面接とインタビューの効率性/インタビューと現場観察/
ウィリアム・ホワイトの失敗――「インタビュー」と「問わず語り」のあいだ
ホワイトの「失言」と方向転換/問わず語りの効用
インフォーマル・インタビューとは何か?
聞きとりのタイプと問題の構造化/インフォーマルな聞きとりと役割関係
インフォーマル・インタビューの記録法と注意点
フィールドノーツによる記録/直接話法と間接話法/信頼関係への配慮
あらたまって話を聞かせてもらう――フォーマル・インタビュー
下調べをして質問の内容を確定する
無神経な質問/下調べと仮説――「構造化されたインタビュー」の意味
劇団取材の例(1)――下調べ/劇団取材の例(2)――インタビューひな型/
アポイントメントをとる
聞きとりをする
服装・時間/聞き手の人数/質問リストと関連資料/テープレコーダ
聞きとりの内容を記録する
インタビュー記録の種類/テープ起こしと電子小道具/インタビュー記録の整理法
結論
第6章 民族誌を書く――漸次構造化法のすすめ
理論とデータの「分離エラー」
「最後のハッタリ」
分離エラーの原因
問いと答えのチグハグな関係
問いと答えの対応/民族誌作成作業の位置づけ
漸次構造化法と「分厚い記述」
漸次構造化法的アプローチ
分厚い記述とトライアンギュレーション
フィールドワーカーの挙証責任/漸次構造化法とトライアンギュレーション
さまざまな書き物の集大成としての民族誌
調査データの分析(1)――わきゼリフ、注釈、同時進行的覚え書き
わきゼリフ(つぶやき)
注釈(コメント)
同時進行的覚え書
き(総括ノート)
調査データの分析(2)――コーディングとデータベースの構築
準備作業
コーディング
編集作業としてのコーディング/「天下り式コーディング」と「たたき上げ式コーディング」/コーディングによるテーマのあぶり出し/コードの体系化と階層化――オープン・コーディングと焦点をしぼったコーディング
コーディングのための専用ソフトウェア
資料のデータベース化/電子化の効用/アイディアツリーという福音
理論的覚え書き(理論的考察)・統合的覚え書き(総合的考察)・中間報告書
民族誌を読む
文章修業としての読書
シカゴ学派の都市民族誌/文章修業としての読書/ルポルタージュ批評課題/翻訳書の効用と限界/
結論