目次
はじめに
第1章 美術とアニメーション
1 画家と漫画映画
2 動きを描く
3 美工・絵専での教育
4 演劇への目覚め
第2章 映画のなかの漫画映画
1 大大阪の時代
2 劇映画の世界へ
3 京都と漫画映画
第3章 トーキーは漫画映画を変える
1 トーキーとは何か?
2 トーキーアニメーションの登場
3 日本における漫画映画のトーキー化
4 本格的トーキー漫画映画の登場
5 政岡映画美術研究所
6 政岡憲三によるトーキー漫画映画
7 政岡によるトーキー化の意義
第4章 二つの『くもとちゅうりっぷ』
1 『くもとちゅうりっぷ』制作の経緯
2 「くもとちゅうりっぷ」から『くもとちゅうりっぷ』へ
3 一九四三年当時の評価
4 音楽の視覚化
5 「シリー・シンフォニー」から『くもとちゅうりっぷ』へ
6 クライマックスとしての嵐
第5章 『ファンタジア』という呪縛――戦時下日本の漫画映画と制作者
1 瀬尾光世
2 戦時下日本での『ファンタジア』
3 戦争とアニメーション
4 『ファンタジア』という特権
5 技術の格差
6 『ファンタジア』という呪縛
7 瀬尾光世によるプロパガンダの漫画映画
8 それぞれの戦後
第6章 漫画映画制作者たちの戦後――絵本作家への転身
1 プロパガンダからの脱却
2 映像の実験
3 「すて猫トラちゃん」シリーズ
4 挿絵画家・政岡憲三
第7章 漫画映画からテレビアニメへ――戦前と戦後を結ぶもの
1 政岡憲三の弟子たち
2 政岡憲三神話の復活
3 即戦力としての人材養成
4 『漫画映画入門』から『政岡憲三動画講義録』へ
おわりに
あとがき