目次
序 神崎忠昭
Ⅰ 知の挑戦
預言者の聖なる「旅」に終末のヴィジョンを見る
―― イスマーイール派思想家ラーズィー(322/934歿)によるムハン
マドの「夜の旅」と「昇天」の物語解釈から 野元 晋
中世地中海世界における科学知の継承と占星術的天文学 岩波敦子
中世存在論における断絶と改革
―― 超越概念をめぐって 山内志朗
Ⅱ ことばをめぐって
時代の分かれ道で
―― ニコラ・ド・クラマンジュの聖書主義 神崎忠昭
イメージの効用をめぐる不安
―― 15世紀イングランドの宗教文学をめぐって 松田隆美
Ⅲ 統治について
カレル4世の『国王戴冠式式次第』にみる伝統と国王理念の変容
藤井真生
中世都市トゥールーズの執政制 池上俊一
宗教改革導入にともなう死者追悼儀礼廃止に対する請願
―― カトリック共同体からプロテスタント共同体への移行の狭間で
原田晶子
Ⅳ 信仰のはざまで
第2次アルプハーラス反乱再考
―― レコンキスタ運動はいつ終焉したのか 関 哲行
17世紀チュニジアのモリスコ 佐藤健太郎
次代に向かって―― あとがきに代えて 神崎忠昭