目次
親愛なる日本の読者の皆様へ『ファウスト』世界へのご案内——翻訳者から読者の皆様へはじめに第一章 近代の神話 ファウスト博士の物語 / 語り手の意図 / 研究者の好奇心 ファウストとアウグスティヌス / 詩人の真実第二章 ルイ・シュポアのオペラ『ファウスト』 ファウスト、オペラ舞台に登場 / シュポア 伝統と創作 リブレットの礎石 / ジャンル意識第三章 詩人と音楽 ゲーテ 音楽性と《音の芸術》 / ゲーテの音楽経験/ 歌曲と器楽曲第四章 音楽劇 ゲーテの『ファウスト』 悲劇『ファウスト』 / マイアベーアとモーツアルト/ グレートヒェン歌曲 霊達の合唱 / 農民と学生/ メロドラマ / 祝祭と戦争 / ヘレナ / 世界の調和第五章 『ゲーテの《ファウスト》からの情景』ロベルト・シューマン 「本当に立派な作曲家・・・」 / 「チクルス」と「情景」/ 成り立ち 『ファウストからの情景』の構造/ シューマンの『ファウスト』作曲プラン 第六章 ヨーロッパ・ロマン派におけるファウスト エクトール・ベルリオーズ ゲーテからネルヴァルを通してベルリオーズへ / カンタータ『ファウストからの八つの情景』 オペラ『ファウストの劫罰』/ 愛の魔法と嘲笑のフーガ/ 破滅と変容第七章 ゲーテという巨木の陰で 境界を越えて、交響曲に ヴァーグナーとリスト/ ゲーテの主題変奏 グノーの『ファウスト』 文学オペラとしての翻訳 ボーイトの『メフィストフェレ』/ 陰と日向の境界で ブゾーニの遺作『ファウスト博士』第八章 ヨーハン・ファウスト博士への回帰 トーマス・マンの三重フーガ/ ジャコモ・マンゾーニとハンス・アイスラー タンゴ歩調の悪魔 アルフレート・シュニトケ/ 翻訳者あとがき引用著作一覧