目次
序論 開け──アナクロニズム的学問としての美術史
イメージの前で──時間の前で
パラドクスと呪われた部分
あらゆる歴史はアナクロニズム的である──モンタージュ
あらゆる歴史はさまざまなアナクロニズムからなる──徴候
アナクロニズムの星座──われわれの時代を前にしての美術史
第一部 アナクロニズムの考古学
第一章 原型‐イメージ 美術史、そして類似の系譜学
美術史はつねに二度始まる
大プリニウス──「類似は死んでいる」
顔の痕跡、法の痕跡
生成による類似と置換による類似
渦巻きとしての起源
第二章 悪意‐イメージ 美術史、そして時間という難問
美術史はつねに再び開始されねばならない
ヴァルター・ベンヤミン──記憶の考古学者にして屑拾い
イメージは残存する──歴史は解体される
モンタージュによる認識
万華鏡と難問──「時間はブレッツェルのような曲線を描く……」
第二部 アナクロニズムの近代性
第三章 闘争‐イメージ 反時代性、危機的経験、近代性
「美術史はあらゆる経験の闘争である……」
歴史の先端におけるカール・アインシュタイン──アナクロニズムの危険性
空間の経験と内的経験──視覚的徴候
「私の語りは体系的でない……」
第四章 アウラ‐イメージ 〈今〉、〈むかし〉、近代について
対象の仮定──「いかなる目も見飽きることのないもの」
時間の仮定──「根源、それは今」
場の仮定──「遠さの出現」
主体の仮定──「私は主語である。私はまた動詞でもある……。」
訳者あとがき
原注
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