目次
第I部 江戸時代のむろ
第一章 温室登場以前の防寒施設──むろの登場以前
『花壇地錦抄』
『花譜』・『菜譜』
むろの語の登場
第二章 唐むろの登場──十八世紀後半~十九世紀前半
『草木育種』
『草木育種』の唐むろ
行灯むろ
ガラス障子
第三章 むろを使う人たち
本草学者による和風温室「むろ」の記録
本草学者の興味を惹いた植物
大名庭園のむろ
第II部 進化するむろ
第四章 穴蔵と洞窟型むろ
洞窟型の温室
発掘された植木屋のむろ
むろで栽培した植物──竜眼と茘枝
第五章 岡むろの普及
『金生樹譜別録』
『安政年代駒込富士神社周辺之図』
『南総里見八犬伝』に見る岡むろ
第六章 帯笑園のむろ
沼津原宿「帯笑園」
帯笑園の植木むろ
客をもてなす空間としての温室
学者間の情報
第III部 身近な温室へ
第七章 近代温室への模索
岡むろのガラス
文部省博覧会事務局の温室「煦塘」
小石川植物園の温室
温床
第八章 二十世紀の幕開け
博覧会と温室
華族と温室
大隈重信邸の温室
啓蒙小説『食道楽』
第九章 文学に見る温室
観光地と温室
文学作品に見る温室
第十章 より身近な温室へ
関東大震災後の復興
誰にでもできる温室
現代の温室の復元