目次
桃山の裾を廻ってゆく モノという出来事-川端康成「骨拾い」ほか
涙と露 夢の行為と出来事-夏目漱石「夢十夜」
歴史と無の円環 日付の時間錯誤-三島由記夫『豊饒の海』
救いの不可能性と「ただ」 断言装置としてのテクスト-坂口安吾『白痴』ほか
戦争のヴィジョンと同時代性 イメージのトポロジー-村上龍『海の向こうで戦争が始まる』ほか
遭難と災厄 エクリチュールの出来事-古井由吉『楽天記』・平出隆『左手日記例言』
夢の光学・閃光のような父の「署名」 父の不在・父の名-平出隆『若い整骨師の肖像』・『家の緑閃光』
水の性愛・水の苦痛 イメージと力-松浦寿輝『冬の本』・朝吹亮二『opus』
雪のカルナヴァル 姉のフィギュールと初めの力-朝吹亮二『終焉と王国』・『封印せよその額に』
詩の《場処》・詩の《今日》 裂け目としての言葉-アンドレ・デュ・ブーシェ『ヘルダーリン、今日』ほか
眼、眼差しの以前 解体のトポス-オウィディウス『変身物語』(ナルシス)
エルサレムの封印 アトラクターとしてのトポス-『聖書』
砂漠の逃走線 生成変化と出来事-ポール・ボウルズ「遠い挿話」〔ほか〕