目次
第 1章 植民地帝国と黒人奴隷—プランテーション・システムと奴隷
1 「カリブ海の真珠」と「排他制」
2 「黒人法典」下の奴隷制社会
3 「開放主体」形成の条件
4 七年政争と植民地反動
5 啓蒙思想家の黒人奴隷制・植民地観
第 2章 黒人奴隷制論争—「人権宣言」の歴史性
1 「黒人の友の会」と「マシャック・クラブ」
2 植民地代表権論争
3 植民地議会論争
4 有色自由人の参政権論争
第 3章 黒人奴隷制廃止宣言—ハイチ革命のインパクト
1 黒人奴隷蜂起
2 共鳴と敵対と
3 1794年2月4日
4 黒人奴隷制と民衆
5 啓蒙思想と革命—レナールの「変節」をめぐって
第 4章 女性の権利と黒人の権利—オランプ・ド・グージュの黒人奴隷制観
1 『黒人奴隷制,別名,幸いなる難破』
2 反響とその後のグージュ
3 黒人奴隷蜂起とグージュ
4 「黒人の権利」と「女性の権利」
第 5章 フランス革命と植民地主義—「原則より植民地が滅んだほうがよい」という標語をめぐって
1 問題の所在
2 ロベスピエール演説の真意
3 ロベスピエール演説の歪曲
4 フランス革命と植民地主義
第 6章 トゥサン・ルヴェルチュール—独立の指導者に見る国家観
1 「黒人スパルタクス」
2 独立への志向
3 権力の集中と「再販奴隷制」
第 7章 植民地支配の「遺産」—建国の諸困難と「ハイチ化」への道
1 建国後の土地改革
2 ラテンアメリカ諸国の独立とハイチ
3 国際的孤立と賠償
4 「ハイチ化」
5 対米従属と独裁政治
6 「支配の代償」
史 料
1 黒人法典
2 フランス領植民地サン=ドマング憲法