目次
光源氏論 : 境界性のゆらぎ
桐壺院の生と死
桐壺更衣の原像について : 李夫人と花山院女御怟子
藤壺の宮の造型
弘徽殿女御 : 母親というもの
病める朱雀院 : あなたとの対話あるいは源氏物語の繕った綻び
英明なる重鎮・左大臣 : 賜姓源氏の「帝になり給ひ」「ぬべき君」に賭ける
源氏物語における政治世界と右大臣
頭中将論
葵の上の「政治性」とその意義
紫上 : 「女主人公」の定位試論
空蝉の夢
「夕顔」の話型と人物論へのアプローチ
六条御息所 : その声から
源氏と末摘花
源典侍試論 : 末摘花との連繋
花散里の君 : 虚心の愛
朱雀皇権の巫女・朧月夜論
朝顔斎院 : 須磨流謫事件にまきこまれた生
秋好中宮 : その統一的位相
明石の君 : 斎王的立場としての自重と忍耐
明石入道の人物造詣 : その<典型化>の方法
明石の中宮の両義性
夕霧ニ題
雲居雁 : 立ち姿を見せた女
流離する姫君・玉鬘
蛍宮をめぐる諸問題
髭黒大将の恋のあはれ
落胤近江の君 : 蜻蛉・宇津保・栄華の落胤と比較して
女三の宮の変身 : 生かされる日から生きる日へ
柏木と道心の行方
ぬりごめの落葉宮 : 夕霧巻とタブー
空虚なる主体・冷泉院
宇治の八宮
薫論おぼえがき
匂宮の変貌 : 「幸人」中君との関連を中心に
大君 : 結婚拒否の意味するもの
宇治の中君再論 : 独自の生とその位置付けをめぐって
手習の君浮舟
中将の君の身分意識をめぐって : 浮舟物語論の序章
横川の僧都小論 : 浮舟還俗非勧奨論の復権に向けて
王命婦から小侍従へ : 「かくろへごと」展開の視点
乳母のいる風景 : 夕顔の乳母子右近を中心に