目次
第一章 お伽ばなしの王様 青山二郎からはじまる
1 美意識の球体からの脱出
2 骨董、あるいは「物質に対する情熱」
3 李朝陶磁をめぐる遡行
4 すでに魂は〈関係〉それ自身となり
5 俺は消費という創造を生きているのだ
第二章 霊の戦 大戦下、小林秀雄の地獄の季節
第一歌 『戦争と平和』---海と溶け合ふ太陽
第二歌 『当麻』---架空のオペラ
第三歌 『ガリア戦記」』---祖先ゴオル人達
第四歌 『無常といふ事』---俺は死人達を腹の中に埋葬した
第五歌 『平家物語』---太陽と肉体
第六歌 『徒然草』---俺に食ひ気があるならば
第七歌 『バッハ』-をかしな夫婦もあつたものだ
第八歌 『西行』---もう秋か
第九歌 『実朝』---光り輝く街々に這入らう
第十歌 『ゼークトの「一軍人の思想」について』---魂の裡にも肉体の裡にも、真実を所有する
第三章 死の骨董 小林秀雄はなぜ青山二郎と訣別したか
1 骨董論の痼り
2 死の物質化としての骨董
3 死のヴィジョン
4 ゴッホをめぐる対決
5 二つの骨董
後書きにかえて
追記